管理職のあるべき姿を徹底解説!役割や必要なスキル・資質なども紹介!
管理職は、部下を指揮・管理しながら組織の目標達成を目指していく役職であり、企業が価値を発揮し続けていくためには優秀な管理職の存在が不可欠です。今回は、管理職の役割やあるべき姿、また管理職に就く人材が備えておくべき資質などについて解説していきます。
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管理職の定義
そもそも管理職とは、部や課といった組織に所属するメンバーを指揮・管理する役職のことです。一人ひとりの部下を管理・育成しながら組織を運営し、目標達成へと導いていくのが管理職のミッションです。ただ、組織目標さえ達成していればOKというわけではなく、常に経営視点を持って会社全体を見渡し、自分の組織が会社にどのように貢献できるかを考えたうえでマネジメントをすることが求められます。
管理職とひと言で言っても、係長、課長、次長、部長、本部長など様々な階層があり、階層によって管理するメンバーの数や権限の大きさは変わってきます。いずれにしても、組織の成果に責任を負うのが管理職であり、当然のことながら一般社員よりも幅広い能力と高度なスキルが求められます。
リンクアンドモチベーションでは管理職を、「組織」におけるコミュニケーションのハブ役=「結節点」だと定義しています。
管理職の定義を理解して頂くため、そもそもの組織構造を説明させて頂きます。「組織」とは、アメリカの経営学者チェスター・バーナードによれば「組織成立の3要素」から成り立つものです。
3要素とは「共通の目的」「協働意思」「コミュニケーション」であり、この3つが揃うことで、集団は組織となります。
例えば、満員電車に乗っているだけであればただの人の集まりですが、急病人が出た際には「急病人を助ける」という全員の「共通の目的」のもと、「助けたい」と個々人が思い(協働意思)、急病人への声掛けや救急車の手配、車掌への連絡を始めとする「コミュニケーション」を取るようになると「組織」と呼べる状態になります。
ではなぜ組織に管理職(結節点)が必要なのでしょうか。
組織の3要素を企業においても成立させるためには、「コミュニケーション」の複雑性を縮減する必要があります。企業においては、企業全体の共通の目的=経営方針があり、個々人に「働こう」という協働意志があったとしても、その両者をつなげるためには、非常に複雑なコミュニケーションをとる必要があるためです。
ただ組織の人数が増えると、コミュニケーションの複雑性が増します。AmazonのCEOのジェフ・ベゾス氏は「2枚のピザ理論(チームの最適な人数は2枚のピザを分け合える程度(5~8人)である)」を提唱しましたが、物理的に一人で管理できる組織規模には限度があるのです。
そのため、一般的な会社では、ある一定の範囲での判断を許可する「権限委譲」を進め、「管理職」を設置します。つまり「管理職」とはコミュニケーションの複雑性を縮減するための、「結節点」なのです。
例えば100名の組織の場合、「結節点」を置かない場合4950本のコミュニケーションチャネルが発生しますが、「結節点」を10人置いた場合495本に縮減が出来ます。このように「管理職」はコミュニケーションの複雑性を縮減するために必要不可欠です。
この結節点としての機能によって組織の縦横のコミュニケーションをつなぎ、協働意思(個々人の働きがい)と共有の目的(事業全体の成果)を紡ぎ続けることが、管理職に求められる役割であり、この機能は時代が変わっても、どこで働くにしても、本質的には変わらない部分です。
■管理職と役員の違い
管理職と役員の違いは「雇用形態」「給与」「責任範囲」の三つです。順を追って解説しますが、その前に役員の定義を説明しておきます。
会社法329条によると、役員とは「取締役」「会計参与」「監査役」のことをいいます。つまり、組織運営や管理監督を行う責任(意思決定)を負う組織を指します。この定義に従うと、「執行役員」は役員ではなく従業員ですので注意して下さい。
①雇用形態
管理職は企業と「雇用契約」を結ぶ「労働者」です。一方で役員は企業と「任用契約」を結び、「使用者」です。
②給与
会社が報酬として支払うお金には、「役員報酬」と「従業員給与」の2種類があります。 役員に支払われるのが役員報酬、管理職(従業員)に支払われるのが従業員給与です。
役員報酬と従業員給与は、どちらも会社にとっては経費(人件費)ですが、役員報酬は経費(損金)として認められない場合があります。
経費として認められる役員報酬は「定期同額給与」「事前確定届出給与」「業績連動給与」の三つのため、給与の貰い方は従業員と役員で大きく異なります。
三つの具体的内容については「役員と管理職の違い」というテーマから少し脱線してしまうので、詳しく記載はしませんが、興味がある方は調べてみて下さい。ここでは法律の関係上 給与の貰い方が大きく異なることを理解頂ければ大丈夫です。
③責任範囲
管理職(従業員)の場合、業務上横領など責任を負うべき理由がなければ、個人の責任を追及されることはありません。一方で役員は、会社法に基づき、任務を怠ったときに生じた損害を賠償する責任があります。
■管理職と一般社員の違い
管理職と役員の大きな違いは「責任範囲」「給与」の二つです。順を追って解説します。
①責任範囲
管理職と一般職では求められる「責任範囲」が異なります。
管理職は、自身が権限を持つ部署において組織として成果を上げる「成果責任」を果たす必要があります。一方、一般職は上司の指示された業務を遂行する「業務遂行責任」を果たす必要があります。
当然一般社員にも「成果」が求められますが、その一般社員を管理しているのは管理職のため、「成果」の最終責任は管理職にあるわけです。
②給与
先述の通りですが、管理監督者の定義にあてはまる管理職の場合、労働時間、休日などの規定が適用されません。そのため、残業代や休日手当などの支給がありません。
■管理職とマネージャーの違い
日本でもマネージャー(英語:manager)という役職は一般的なものになっています。マネージャーの役割は企業によって異なりますが、部署・チームを管理する責任者であり、部下に指示を出し、目標達成に向けて組織を牽引していく点はどこの企業のマネージャーも変わりません。従来の日本企業の役職名で言うなら、課長クラス、もしくは部長クラスに相当します。その意味で、マネージャーと管理職には大きな違いはなく、同義だと考えて良いでしょう。
■管理職と管理監督者の違い
管理職とは、部下を管理する立場にある従業員の総称です。どこからどこまでの役職の従業員を管理職と呼ぶかは企業によって変わってきます。一方、管理監督者は「監督もしくは管理の地位にある者」を指し、経営者と同等の地位・権限を持った従業員のことを言います(労働基準法第41条2号)。重い責任を負う立場なので、一般社員に比べて給料が高額になります。
また、労働基準法の労働時間の規定が適用されないため、原則として残業代や休日出勤手当は支給されません。なお、「管理職=管理監督者」になるとは限らず、管理職の一部が管理監督者に当たるのが通常です。
▼管理監督者に関する記事はこちら
管理監督者とは?定義と役割、管理職との違いについて解説!
■管理職の種類
管理職には様々な種類・階層があり、会社によって肩書も変わってきます。以下では、一般的な管理職の特徴や役割についてご説明します。
▼主任
主任は、一般社員のリーダー的なポジションで、現場のまとめ役として機能します。現場で働く一般社員を管理・指導する立場であり、企業によっては「チーフ」と呼ばれることもあります。多くの場合、一般社員として入社した人が最初に就く役職が主任になります。
▼店長
店長は、主に飲食店や小売店などの店舗の責任者のことを言います。日々の店舗運営やスタッフの採用・育成をおこない、売上目標の達成を目指します。
管理職のあるべき姿とは?
管理職のあるべき姿を定義するのは簡単ではありませんが、一般的に管理職に求められるマインドや行動、スタンスとしては、以下のようなものが挙げられます。
経営視点を持っている
管理職には、経営側の視点を持つことが求められます。自分が率いる組織のみならず、企業全体に目を向け、広い視野で物事を捉えていかなければいけません。また、一般社員は短期視点で目の前の仕事に取り組みますが、管理職はそれではいけません。管理職は短期的な成果にこだわるのではなく、常に中長期的な視点を持って事業の展望を考えることが求められます。
組織の目標を設定するのも管理職の重要な仕事ですが、このときも会社全体を俯瞰する経営視点が欠かせません。会社のなかで組織が果たすべき役割を認識したうえで、適切な目標を掲げ、組織のパフォーマンスを最大化させていくことが求められます。
的確な戦略を立案できる
管理職は組織のリーダーであり司令塔です。目標を設定したら、あとは部下に発破をかけるだけの管理職もいますが、それでは目標達成は難しいでしょう。設定した目標を達成するための戦略を立案することも、管理職の重要な仕事です。
的確な戦略を立てるためには、現状を正しく分析し、現在地からゴールまでの道のりを見極め、その過程で立ちはだかる課題を解決していく必要があります。このプロセスを描くことができない人は、管理職にふさわしいとは言えません。予期せぬ壁にぶつかれば、戦略の修正が求められるケースもあるでしょう。このようなとき、柔軟に戦略を立て直すのも管理職に求められる姿勢です。
外部との調整力に長けている
管理職には「調整役」としての働きも期待されます。たとえば、部下が顧客とトラブルを起こした場合、顧客との関係を調整するのは管理職の務めであり、管理職が自らの責任のもとでトラブルを収束させなければいけません。そこでもし、調整を図ろうとせず部下を責め立てるだけであれば、管理職としてあるべき姿とはかけ離れています。
また、他部署との間で調整が必要になるケースも多々あります。そのときも組織の長として他部署とかけあい、お互いが納得できる形で意見をすり合わせていく必要があります。他部署の要求を飲んでばかりだと部下の不満が溜まりますし、逆に自部署の要求を押し通してばかりだと社内で孤立してしまいます。このあたりは、管理職の調整能力が物を言うところです。
モチベーションが高く、前向きに仕事に取り組んでいる
管理職が仕事に取り組む姿勢は、想像以上に部下たちに影響を及ぼすものです。前向きでモチベーションが高い管理職は、部下の成長意欲を刺激します。チーム全体の士気が上がり、パフォーマンスや生産性の向上が期待できるでしょう。
逆に、管理職がネガティブで、いつもため息をついたり愚痴をこぼしたりしていると、部下に無用な不安やプレッシャーを与えます。このような姿勢は、部下のモチベーションやパフォーマンスを阻害する原因になりかねません。管理職は、常に前向きに仕事に取り組み、組織全体にポジティブな空気を伝播させられる人でなければいけません。
コミュニケーションが活発で風通しの良い環境をつくれる
職場の雰囲気は、メンバーのモチベーションや成果に大きな影響を及ぼします。ギスギスした空気でコミュニケーションが取りづらい職場では、悩みや疑問が生じても相談できず、意見や提案があっても声をあげにくくなってしまいます。また、コミュニケーションが不足した職場では、メンバーが不信感を抱いたり、無用な誤解が生じたりしやすいため、そのせいで人間関係がぎくしゃくしてしまうことがあります。その結果、メンバーのモチベーションが下がり、組織として成果を上げるのも難しくなってしまうでしょう。
常に活発なコミュニケーションがおこなわれている職場なら、困りごとをすぐに相談できたり、アイデアを気軽に共有できたりするので、組織力の向上につながります。管理職自ら部下と積極的にコミュニケーションを図り、風通しの良い職場をつくっていきましょう。
▼風通しに関する記事はこちら
風通しの良い職場とは?メリット・デメリットや具体的な施策案をご紹介
部下を適切にマネジメントできる
部下のマネジメントは、管理職の仕事の核とも言えるものです。常に部下の成長を促し、パフォーマンスを最大化させる支援をしていきましょう。もちろん、メンバーの能力には差があり、成長スピードもそれぞれ異なります。そのため、管理職は一人ひとりの部下の特性に合わせた指導・育成をおこなう必要があります。
また、昨今はメンタルヘルスの不調を訴える労働者が増加しています。部下のメンタルの状態を把握し、きめ細かな配慮・対応をする「メンタルヘルスマネジメント」も管理職に求められる役割の一つです。
部下のワークライフバランスを大切にできる
管理職には、メンバーのワークライフバランスの実現をサポートする姿勢が求められます。そのためには、残業の削減や長時間労働の是正は避けて通れない課題です。有給休暇の取得を促すだけでなく、テレワークやフレックスタイム、時差出勤など、柔軟な働き方ができる環境をつくることも重要です。このような環境を整えることができれば、従業員はプライベートを大切にすることができ、精神的にも充実感が生まれ、仕事に対するモチベーション向上につながっていきます。
部下を公平に評価できる
管理職には、部下を公平に評価することが求められます。「人間だから誰でも好き嫌いはある」という意見もありますが、部下を評価するときに主観を持ち込んではいけません。評価に対して、メンバーが「あの人より頑張っているのに・・・」「えこひいきではないか・・・」というように感じてしまうと、一部のメンバーのモチベーションを損なってしまったり、組織内の人間関係が悪くなってしまったりする可能性があります。管理職は、常にフラットな目線で公平な評価を心掛けなければいけません。
部下のモチベーションを高められる
管理職は、部下のモチベーションを高められる人である必要があります。モチベーションの高い部下は主体的に動けるので、組織として目標達成がしやすくなります。
部下のモチベーションを高める方法は様々ですが、管理職として特に重要なのは会社の理念・ビジョンを浸透させることです。理念・ビジョンを通して仕事の意義や会社が目指す未来を伝えることで、従業員にやる気を起こさせたり、ワクワクした気持ちを持たせたりすることができます。また、誰でも上司から褒められれば嬉しいものです。成果を褒めるのはもちろんですが、普段の仕事ぶりを細かく観察し、日々の努力や取り組み、隠れた貢献などを称えることも重要です。そうすることで、部下のモチベーションはより高くなるでしょう。
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管理職に求められるスキルとは?
管理職に求められるスキル・能力としてよく言われるのが以下の4点です。
・ポータブルスキル(対課題力)
複雑な問題に直面したときに概念化したうえで本質を理解するスキルのことです。コンセプチュアルスキルや概念形成力と言い換えることもできます。
・ポータブルスキル(対人力)
他者と良好な人間関係を構築・維持するために必要な能力・技術のことです。ヒューマンスキルと言い換えることもできます。
・ポータブルスキル(対自分力)
行動や考え方をセルフコントロールする能力のことです。
・テクニカルスキル
特定の業務を遂行するうえで必要となる知識やスキルのことで、業種や職種によって具体的なスキルは変わってきます。
管理職に求められる役割や能力、行動などは、以下の記事で詳しく解説しています。
>> 管理職とは?目的や役割、必要なスキルについて徹底解説
https://stretch-cloud.lmi.ne.jp/column/0078
管理職に求められる資質とは?
管理職に求められる資質としてどのようなものがあるのかを解説していきます。
本質を見抜き、論理的に考える力
取り組むべき課題の本質を見極める能力と、正しい筋道を描いて結論を導き出す論理的思考力は、管理職としてぜひ備えておきたい資質です。課題が複雑化する昨今、特に経営層に近い上級管理職には欠かせない資質だと言えるでしょう。
特に、論理的思考力は重要です。管理職には、物事を客観的に捉え、その原因や理由、影響などを的確に把握し、論理立てて判断していくことが求められます。もし管理職が論理的な判断をできず、その時々で行き当たりばったりの判断をしていたら、当然、問題解決には至りませんし、メンバーやクライアントの信頼も失ってしまうでしょう。メンバーが納得して動ける指示を出すためにも、クライアントに安心して仕事を任せてもらうためにも、管理職は論理的思考力を磨き続けなければいけません。
強い責任感
管理職は、与えられた権限の大きさと引き換えに重い責任を負うため、その責任をまっとうできる責任感の強さが求められます。管理職が強い責任感を持って仕事に取り組まなければ部下を率いることはできませんし、成果をあげることもできないでしょう。
優れた調整力
管理職は、従業員と顧客、自部署と他部署、経営層と一般社員など、様々な関係性の間に入って調整役を担うポジションです。それゆえ、バランス感覚や調整力は欠かせない資質だと言えます。自分の組織の利害だけを優先するのではなく、常に全体感を持って意思決定をしなければいけません。
統率力と柔軟性
組織のメンバーが一丸となって目標に向かうためには、管理職が優れたリーダーシップを備えている必要があります。どんな組織にも複数のメンバーがいますが、最初から全員が同じ方向を向いていることはありません。それぞれ違う方向を向いているメンバーに同じ方向を向かせ、チーム全体で目標に向かっていくためには管理職の統率力が不可欠です。
ただし、管理職の独りよがりではメンバーを束ねることはできません。統率力と同時に、一人ひとりのメンバーの状況や能力に合わせて指揮をとれる柔軟性も重要です。
管理職に向いている人・向いていない人の特徴
実際、企業にいるすべての人が管理職に向いているかと言われると、そうではありません。ここでは、管理職に向いている人とそうではない人の特徴についてご紹介します。
向いている人
管理職に向いている人の特徴は多岐にわたります。以下に、その主な特徴を詳しく論じます。
リーダーシップ: 管理職には、チームや部門を指導し、メンバーを一つの方向に導く能力が求められます。このため、自らの意見や考えをしっかり持ち、それを他者に伝えることができるリーダーシップが必要です。
コミュニケーション能力: 管理職は多くの人々と連携する必要があります。そのため、明確に意思を伝え、他者の意見やフィードバックを受け入れるコミュニケーション能力が求められます。
問題解決能力: 組織内での課題や問題に対して、迅速かつ効果的に対処する能力は、管理職の重要な役割の一つです。
戦略的思考: 組織のビジョンや目標に基づき、長期的な計画や戦略を立てる能力は、管理職にとって欠かせないスキルです。
柔軟性: 市場の変動や組織内の変化に柔軟に対応し、適切な判断を下す柔軟性が求められます。
人材育成の意識: チームのメンバーや部下の成長をサポートし、彼らの能力を最大限に引き出す意識やスキルが重要です。
自己管理能力: 管理職は多くの責任を持つため、自らの時間やエネルギーを効果的に管理する能力が必要です。
高い倫理観: 管理職は組織の模範となる存在です。そのため、高い倫理観を持ち、正しい判断を下すことが求められます。
チームワーク: 管理職も一人では仕事を進めることは難しいため、他者と協力し、チームとしての成果を出す意識が重要です。
結果志向: 目標やKPIに対して、結果を出すことを重視し、そのためのアクションを取ることができることは、管理職の基本的な特徴の一つです。
向いていない人
管理職に向いていない人の特徴も、さまざまな側面から考えることができます。以下に、その主な特徴を詳しく論じます。
コミュニケーションの不足: 管理職は多くの人々とのコミュニケーションが必要です。コミュニケーションが苦手で、意思の疎通が難しい人は、管理職としての役割を効果的に果たすのが難しいでしょう。
自己中心的な考え方: チームや部下の意見を尊重せず、自分の考えや意見だけを優先する傾向がある人は、管理職としてのリーダーシップを発揮するのが難しいでしょう。
柔軟性の欠如: 固定的な考え方を持ち、変化や新しいアイディアに対して柔軟に対応できない人は、変動するビジネス環境の中での管理職としての役割が難しいでしょう。
短期的な視点: 長期的な戦略やビジョンを持たず、短期的な結果のみを追求する傾向がある人は、組織の持続的な成長をサポートするのが難しいでしょう。
人の成長に無関心: 部下やチームメンバーの成長やキャリアをサポートする意識が低い人は、人材の育成やチームのモチベーション向上に課題が生じます。
過度な感情のコントロールの欠如: 感情的になりやすく、冷静な判断が難しい人は、組織内の問題や対人関係の管理に課題が生じる可能性があります。
過度なリスク回避: あまりにも保守的で、新しい取り組みや変更に対して消極的な人は、組織の革新や成長の妨げとなる可能性があります。
責任回避: 責任を取ることを避け、問題が生じた際に他者のせいにする傾向がある人は、信頼やリーダーシップの確立が難しいでしょう。
継続的な学びの欠如: 新しい知識やスキルの習得に無関心で、自己成長の意識が低い人は、組織の変化や市場の動向に適応するのが難しいでしょう。
これらの特徴を持つ人が必ずしも管理職に不向きであるとは限りませんが、これらの課題を克服することなく管理職を務めると、組織やチームの運営に困難が生じる可能性が高まります。
▼部下から評価されるマネジャーの特徴 資料はこちら
管理職の研修・育成ならストレッチクラウド
ここまで、管理職のあるべき姿等について説明してきました。
ストレッチクラウドでは、管理職として活躍する人材を育てるために、まず、研修を通して事前に役割理解や役割遂行のための観点付与を行います。その後、360度評価によって周囲からの期待と満足を可視化し、役割遂行に向けた自己課題は何か/課題を解決するためのアクションプランは何かを明らかにするというワークショップを継続的に実施します。結果として、結節点人材になるための自立的な成長サイクルを実現しています。
また、管理職になる前のリーダークラスへ導入しておくことで、今後、管理職に登用されていくリーダークラスを、登用直後から管理職として活躍出来る人材としていくために、先んじて、自立的な成長支援サイクルをまわし始めておくということも可能です。
ストレッチクラウドの詳細は、以下のサイト・記事で詳しく解説しています。
▶ストレッチクラウドの詳細はこちら
https://stretch-cloud.lmi.ne.jp/
まとめ
管理職は責任が重く、大きなプレッシャーがかかるポジションです。一方で、裁量を持って組織やプロジェクトを動かせるのは管理職ならではの特権とも言えます。将来、管理職として活躍したい人やワンランク上の管理職を目指している人は、管理職に求められる資質やスキルをしっかりと認識し、今の自分に足りないものを補う努力を重ねていきましょう。
管理職のあるべき姿に関するよくある質問
Q:プレイングマネジャーと管理職の違いは?
プレイングマネジャーとは、個人としての成果を求めるプレーヤーと、部下を束ねて組織としての成果を求めるマネジャーの両方の役割を担う人を言います。近年、プレイングマネジャーが増加しており、特に課長層にプレイングマネジャーが多いと言われています。
プレイングマネジャーとしての役割が期待されているのであれば問題はありませんが、本来は管理職としての役割に徹するべきなのに、人手不足などによってやむを得ずプレーヤーを兼ねているケースも多く、マネジメントが手薄になることを問題視する企業も少なくありません。
Q:管理職になりたくないのはどんな理由が多い?
近年は、管理職になりたくない人が増えていると言われています。転職・求人情報サイトを運営するBiz Hitsが実施したアンケートでは、「管理職になりたくない理由」として以下のような結果が出ています。
▼男性
1位:責任が重い(57人)
2位:割に合わないと感じる(53人)
3位:仕事・残業が増える(52人)
4位:人間関係で悩みそう(28人)
▼女性
1位:責任が重い(119人)
2位:仕事・残業が増える(86人)
3位:管理職に向いていない(52人)
4位:割に合わないと感じる(50人)
※参考:【管理職になりたくない理由ランキング】男女500人アンケート調査|Biz Hitsのプレスリリース
https://bizhits.co.jp/media/archives/31039