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管理職とは?目的や役割、必要なスキルについて徹底解説

組織には必ず管理職という役割があります。ではなぜ組織には管理職が必要なのでしょうか?管理職が設置される目的や管理職の役割、必要なスキルについて解説いたします。

目次[非表示]

  1. 1.管理職とは?
  2. 2.管理職に求められる役割
  3. 3. 管理職に求められるスキル
  4. 4.管理職に求められる行動
  5. 5.管理職の適任を見極めるには
  6. 6.管理職が抱える課題・問題点とは?
  7. 7.管理職を育成する方法
  8. 8.管理職研修ならリンクアンドモチベーション
  9. 9.記事まとめ
  10. 10.管理職に関するよくある質問
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管理職とは?

管理職とは、組織や企業内で特定のチームや部門の管理・指導を担当する役職を指します。管理職者は、部下の指導や業務の進行管理、目標の設定と達成のための戦略立案など、多岐にわたる責任を持ちます。

特に、リンクアンドモチベーションでは、管理職を「結節点」とも表現します。経営と現場、事業と組織といった、企業の中にある要素同士を繋ぐ役割が管理職であると言えます。管理職が機能することで、企業経営はよりスムーズにおこなうことができるでしょう。

管理職に求められる役割

弊社では「結節点」に求められる役割を4つに分解してます。まずは軸の説明からです。

マネジメント4象限

横軸は「事業」と「組織」です。企業存続のためには、組織を活用して事業成果を創出する必要があります。そのため、「事業」と「組織」を接続させることが管理職には求められます。

縦軸は「経営」と「現場」です。組織は宿命的に階層構造になります。「経営」と「現場」を接続させることが管理職には求められます。

2軸によって4象限で整理をした「結節点」である管理職の役割は下記の通りです。

①ビジョンマネジメント

管理職がビジョンのマネジメントを行うことは、組織の方向性を明確にし、全員が同じ目標に向かって努力するための基盤を築く上で不可欠です。ビジョンは組織の「なぜ」を示すものであり、それを具体的な行動に変えるためには目標設定が必要です。

目標設定は、ビジョンを達成するためのステップバイステップの計画を明確にするプロセスです。管理職は、ビジョンと連動した明確で達成可能な目標を設定し、それを部下と共有することで、組織全体のモチベーションを高め、方向性を持たせることができます。また、目標達成のための進捗管理やフィードバックの提供も重要です。

これにより、組織は一貫した方向性を持ち、持続的な成果を上げることが可能となります。

②戦略マネジメント

管理職が戦略のマネジメントを行うことは、組織の方向性を明確にし、市場の変動や競合との競争に対応するために不可欠です。戦略は、組織の長期的なビジョンを実現するための道筋を示すものであり、その実現には具体的な計画立案が欠かせません。

計画立案は、戦略を具体的な行動や取り組みに落とし込むプロセスであり、期間やリソース、責任者を明確にすることで、戦略の実行を効果的に進めることができます。管理職は、計画立案の段階でのリスク分析や優先順位の設定、そして計画の進捗管理や評価を行うことで、戦略の成功確率を高める役割を果たします。

③PDCAマネジメント

管理職がPDCA(Plan-Do-Check-Act)のマネジメントを行うことは、組織の業績を持続的に向上させるために不可欠です。PDCAサイクルは、計画(Plan)の立案、実行(Do)、結果の評価(Check)、そして改善(Action)の連続的なプロセスを意味します。このサイクルを適切に管理することで、組織の取り組みは常に最適化され、変化する環境に迅速に対応することが可能となります。

業績管理は、このPDCAサイクルの中核に位置します。特に「Check」のフェーズでの業績の評価は、計画と実際の成果とのギャップを明確にし、次の「Action」のフェーズでの改善点を洗い出す基盤となります。管理職は、業績管理を通じてPDCAサイクルを円滑に回す役割を担い、組織の目標達成と持続的な成長をサポートします。

④メンバーマネジメント

管理職がメンバーのマネジメントを行うことは、組織の成功と持続的な成長を実現するための基盤となります。人は組織の最も重要な資源であり、その能力やモチベーション、協力の度合いが組織の業績に直接影響を与えるため、適切なマネジメントが求められます。

具体的な仕事の内容として、まず「人材管理」が挙げられます。これには、適切な人材の採用、育成、評価、そして配置が含まれます。管理職は、メンバーの能力や適性を正確に把握し、それに基づいて彼らを最も適したポジションに配置する責任があります。また、定期的なフィードバックや評価を通じて、メンバーの成長をサポートし、キャリアパスを設計する役割も担います。

次に「組織作り」についてです。これは、組織の文化や価値観を形成し、メンバー間のコミュニケーションや協力を促進するプロセスを指します。管理職は、チームの一体感を醸成し、共通の目標やビジョンに向かって努力する環境を作り出す役割を果たします。これには、オープンなコミュニケーションの促進や、チームビルディングの活動、そして組織のミッションや価値観の共有が含まれます。

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管理職に求められるスキル

本章では「ビジョンマネジメント」「戦略マネジメント」「PDCAマネジメント」「メンバーマネジメント」の4つの役割を果たすためにマネジャーに求められる4つ能力について、人材要件フレームの内ポータブルスキルとテクニカルスキルにあてはめながら説明していきます。

求められる能力①:ポータブルスキル(対課題力)

ポータブルスキルにおける対課題力は、コンセプチュアルスキルと言い換えられます。コンセプチュアルスキルとは、複雑な問題に直面したときに概念化したうえで本質を理解するスキルのことで、日本語では「概念形成力」とも言われます。

たとえば、現状を分析して中長期の計画を立てたり、問題を解決したりする能力です。メンバー時代も大切なスキルですが、管理職になると、事業面/組織面共に様々なシーンで重要な判断が求められるため、物事の本質を見極めるコンセプチュアルスキルは一層重要になります。

求められる能力②:ポータブルスキル(対人力)

ポータブルスキルにおける対人力とは、「他者との良好な人間関係を構築・維持するために必要な能力や技術」のことを指します。

業務を遂行する上で不変的に求められるスキルになりますが、管理職は、組織の上下(上司・部下)、左右(他部署)、内外(社内・社外)との関係性をつなぐコミュニケーションスキルが求められるため、より意識的に技術を磨いていくことが必要です。

また、対人力は社内でのチームビルディングだけではなく、社外での顧客やパートナーとの関係性構築にも必要です。対人力を高めることで、社内外でのチームワークを高め、事業面/組織面に寄与することが求められます。

求められる能力③:ポータブルスキル(対自分力)

ポータブルスキルにおける対自分力とは、「行動や考え方をセルフコントールする能力」のことを指します。

自分自身のモチベーション特性を踏まえて、コントロール可能な領域と不可能な領域を理解し、上手に思考を切り替えることが必要です。

対自分力は対課題力、対人力を発揮する上で前提となるスキルだと言えるので、課題や周囲の人と向き合うためにも、自分自身をコントロールする力もより一層磨いていきましょう。

求められる能力④:テクニカルスキル

テクニカルスキルとは、特定の業務を遂行する上で必要となる知識やスキルのことを指します。テクニカルスキルは業種や職種によって変わるものであり、営業職であれば商品知識や提案力、技術職であれば機器操作能力や専門知識などが挙げられます。

現場の一般社員の段階で求められるスキルではありますが、マネジメントを行う上では基本的なテクニカルスキルを身につけておくことで求心力も高まります。

管理職に求められる行動

続いて上記の能力を果たすために必要な具体的な行動について説明します。

本章では「ビジョンマネジメント」「戦略マネジメント」「PDCAマネジメント」「メンバーマネジメント」の4つの役割を果たすための具体的な能力・行動について説明します。

求められる能力・行動①:情報提供

組織の業績向上のためには、顧客のニーズ、競合の動向等の情報を適切にメンバーとシェアする必要があります。

また、業務遂行にあたって必要な情報(自部署の使命等)をメンバーに提供すると共に、役割や責任範囲を明確にし、具体策を示すことも求められます。

求められる能力・行動②:情報収集

ただ仕事を振るだけでは、適切なマネジメントとは言えません。 自部署内の連携状況、他部署との連携状況を把握し、メンバー個々人の持ち味や要望をつかむことが大切です。

また、自部署の業務の進捗状況を把握し、個人の成果を確認すると共に、トラブルの発生等を把握することも、非常に重要です。

求められる能力・行動③:判断行動

管理職は、迅速な意思決定を行い、自らが模範となるよう積極的に行動することが求められます。 さらに、メンバーに求める行動や考え方、業務に関する評価基準を明確に提示し、公平に評価を行う必要があります。

求められる能力・行動④:支援行動

部下に対してノウハウの伝授、チャレンジの機会の提供を行い、部下のコンディションを気にかけ、壁にぶつかった際には適切にサポートすることが求められます。

さらに、業務の背景や意義の伝達、部下へ適切な権限委譲を行い、オープンに部下の意見を募り、優れた意見を取り入れることも必要です。

▼権限委譲に関する記事はこちら
エンパワーメント(権限委譲)とは? 定義や導入のメリット・デメリット、運用事例を紹介

管理職の適任を見極めるには

管理職としての適任者を見極める方法、登用する方法についてご説明します。

研修を受講させる

会社が期待する管理職を登用しようと思うのであれば、ただ適任者が現れるのを待っているだけではいけません。管理職の候補者に研修を受講させて、能力開発を支援することが重要です。研修を受講したことで、スキルやマインドがどのように変化したかを見ることで、管理職としての適任者を見極めやすくなるはずです。

昇進・昇格試験をおこなう

管理職にふさわしい人材を見極める方法の一つが、昇進・昇格試験をおこなうことです。日本企業の場合、プレイヤーとして優れた実績を残した人が管理職に登用される流れがありますが、必ずしも優秀なプレイヤーが優秀な管理職になるとは限りません。そのため、昇進・昇格試験で受験者の潜在的な能力や資質を測り、管理職としての適性を見極めることは重要です。昨今は「管理職になりたくない」という人も増えていますが、昇進・昇格試験は自ら希望して受けるものなので、意欲のある人から適任者を見いだすことができます。

管理職が抱える課題・問題点とは?

企業が常に発展・成長し続けるためには、事業成果に繋がる判断基準を明確にし望ましい行動を現場で創出する「One fo All」と、

企業・組織への共感を高め、成果・成長に対するモチベーションを高める「All for One」が求められます。

これらの結節点となるのが管理職になるので、管理職本人も会社側も共に多くの悩みを抱えてしまうものです。

今回はその一部をご紹介しますが、課題と向き合うことも役割の一つであると理解し、一人で抱え込み過ぎないことが大切です。

①業務負担が大きい

近年管理職にかかる負担は大きくなっています。

VUCA時代が到来し、経営陣だけで戦略を描ける時代は終わり、現場に近い管理職も常に戦略マネジメントが期待をされています。

ダイバーシティが推進し、メンバーの価値観が多様化することで、マネジメントマネジメントの難易度が向上しています。 働き方改革によって、コンプライアンス遵守や労務時間管理の難易度が向上しています。

外部環境の変化によって、管理職に期待される役割が拡大し、管理職にかかる負担は非常に大きなものになっています。一方で、これはもちろん企業によりますが、給与向上や研修体系の強化など少なく、負担と待遇のバランスに不満を抱く管理職も多いです。

②転職がしづらい

管理職は多岐にわたる業務を抱えながら、多くの部下を管理しています。引き継ぎが難しいという点で、転職しにくいポジションだと言えます。そもそも、管理職の求人はそれほど多くありませんし、会社によって管理職の業務内容は大きく変わります。このような事情もあり、管理職は転職しにくいと言われています。

③部下とのコミュニケーションが難しい

部下とのコミュニケーションに悩む管理職は少なくありません。コミュニケーションが希薄になれば「放置」だと言われ、コミュニケーションが細かくなれば「マイクロマネジメント」だと言われる時代です。コロナ禍でテレワークが拡大したことで、部下とのコミュニケーションの難易度がさらに高くなっているのが現状です。

▼マイクロネジメントに関する記事はこちら
マイクロマネジメントとは?増加理由や従業員に及ぼす影響を解説

④名ばかり管理職

ここまで管理職本人の問題をお伝えしてきましたが、最後に企業側の問題をご紹介します。

前述した通りですが、「管理監督者」とは、上述したとおり経営に参加するべき役職の者で残業手当の支給が義務づけられていません。

そのため、企業の中には、残業手当による人件費の削減を目的に、単なる社内の職制に過ぎない「管理職」を「管理監督者」とみなし、残業手当を支払わないケースがあります。

このように、「経営者と一体的な立場」「出退勤の自由」「地位にふさわしい待遇」などの条件を満たしていないにも関わらず、経費削減のために「管理監督者」として扱われ、不当な扱いを受けている管理職を「名ばかり管理職」と呼ばれています。 ※本来は「名ばかり管理監督者」がより正確な表現です。

このような事が起きていると感じたら、社内だけでなく外部に解決策を求めることも大切です。労働基準監督署などに相談することも視野に入れてみてください。


▼VUCAに関する記事はコチラ
VUCA(ブーカ)とは?生き抜く方法と必要なスキルを解説

管理職を育成する方法

管理職を育成する方法には、様々なものがあります。ここでは、その方針の持ち方として、「卒業方式」と「入学方式」のそれぞれについてご紹介します。

■卒業方式

「所属している等級の定義を果たしている」と、判断した場合に上位等級へあがる方式です。

メリット:運用コストが低い 
デメリット:管理職にふさわしくない人が管理職になってしまうリスクがある

■入学方式

「所属している等級の定義を果たしていると判断され、かつ上位等級の定義を果たすことが可能」と、判断された場合に上位等級にあがる方式です。

メリット: 慎重な見極めと昇格への意識づけに繋がる
デメリット:運用難易度が高い  

■卒業方式の場合にやるべきこと

STEP1:今の役割期待を明確化する

まずは今の役割期待を明確にすることが大切です。意外と上司と役割期待の認識がすり合っていないケースが多いです。例えばメンバーは「今の目標数字を達成することが役割」だと認識しており、上司は「目標数字の達成は前提として、部下育成もすることが役割」だと認識しているケースなどがあります。

STEP2::期待に漏れなく応える

役割期待を把握したら、期待に漏れなく答えることが大切です。当然ですが、漏れがあると「不十分」だと判断され、管理職には上がれません。

■入学方式の場合やるべきこと

STEP1:管理職についての知識をインプットする

まずは管理職の役割や、求められるスキルを知りましょう。この際、チェスター・バーナードの「経営者の役割」やカネーギーの「人を動かす」、コリンズの「ビジョナリーカンパニー」など古典的書籍から根本思想をインプットしながら、他社事例といった応用知識をインプットすることをお勧めします。

STEP2:自身の現状と管理職のGAPを正確に理解するため、上司と認識をすり合わせる

管理職の役割や、求められるスキルを知った後は、それらの知識を自職場に当てはめて考えてみましょう。

特に役割部分は認識することが非常に難しいため、上司と丁寧にすり合わせる事が大切です。マネジメントに求められるスタンスは「組織人格」「視界一致」「意思決定」であると言われています。

「組織人格」とは、「組織の人間」として振る舞う事が出来ているか否かです。上司としてのあり方を見つめ直し、上司とすり合わせることが大切です。

「視界一致」とは、上司と視界が一致しているか否かです。自身は「1年後の業界」から戦略考えていたが、上司は「10年後の日本」から戦略を考えているかもしれません。このように管理職に求められる視界を獲得し、上司との視界一致をする事が大切です。

「意思決定」とは、上司と意思決定基準がすり合っているか否かです。 自身は「自部署最適」で判断行動していたが、上司は「全社最適」で判断行動をしているかもしれません。このように現場での意思決定基準をすり合わせることが大切です。

自身と管理職までの距離を正確に把握することが大切です。

STEP3:できる所から始めて、配置権限を持っている人の信頼を獲得する

基本的な知識を理解し、自身の現在地を把握した後は、少しづつ管理職の役割を遂行してみましょう。

メンバーマネジメントをするために、後輩の意欲喚起や能力向上のために1on1を始めてみても良いですし、PDCAマネジメントをするために、進捗管理会議の進行をしたり、KPIの管理をするための管理帳票を改良しても良いかもしれません。

もちろん評価や勤怠管理などは権限の問題で出来ないかもしれません。ただ大事なことは、小さな所からでも良いので、管理職の役割を実際に遂行してみることです。

▼【1on1】に関する記事はこちら
1on1とは?効果的な進め方やテーマ例、失敗原因まで紹介 

管理職研修ならリンクアンドモチベーション

リンクアンドモチベーションの管理職研修は、「知識提供・意識変革」のみで終わらせず、「行動変革」に至らせることにこだわっています。管理職・マネジャーとしての難しさや多忙さ、現場で起こりそうな葛藤を踏まえたうえで、本人が「変わりたい」と思える研修を通して、マネジメントの変革をご支援します。

>> リンクアンドモチベーションの管理職研修の詳細はこちら
https://stretch-cloud.lmi.ne.jp/training

記事まとめ


管理職は、組織や企業内で特定のチームや部門の指導・管理を担当する役職を指します。彼らは組織のビジョンや目標を具体的な行動に変換し、部下やチームを適切に指導する責任を持ちます。

管理職には様々なスキルや行動が求められますが、適切な育成方法を構築・実行することで、組織を円滑に運営する管理職を育てることができるでしょう。

管理職に関するよくある質問

Q:管理監督者と管理職の違いは?

管理職とは、部下を管理する立場にある従業員の総称です。どの役職の従業員を管理職と呼ぶかは企業によって異なり、係長以上を管理職とする会社もあれば、課長以上、部長以上を管理職とする会社もあります。一方で、管理監督者は「監督もしくは管理の地位にある者」で、経営者と同等の地位・権限を持った従業員のことです(労働基準法第41条2号)。管理職だからと言って必ずしも管理監督者であるわけではなく、管理職の一部が管理監督者に当たるのが通常です。

Q:管理職の平均年齢は?

厚生労働省が実施した「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、管理職の平均年齢は係長級で45.3歳、課長級で48.7歳、部長級で52.8歳となっています。性別で見ると、男性の係長級は45.1歳、課長級は48.7歳、部長級は52.8歳であるのに対して、女性の係長級は45.9歳、課長級は49.0歳、部長級は53.1歳となっており、男性に比べ若干年齢が上がっています。

※参考:令和3年賃金構造基本統計調査https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html

Q:管理職に求められる行動は?

管理職に求められる行動は以下4つに分類されます 。 

■情報提供…組織の業績向上のためには、顧客のニーズ、競合の動向等の情報を適切にメンバーとシェアする必要があります。また、業務遂行にあたって必要な情報(自部署の使命等)をメンバーに提供すると共に、役割や責任範囲を明確にし、具体策を示すことも求められます。  

■情報収集… 自部署内の連携状況、他部署との連携状況を把握し、メンバー個々人の持ち味や要望をつかむことが大切です。また、自部署の業務の進捗状況を把握し、個人の成果を確認すると共に、トラブルの発生等を把握することも、重要です。  

■判断行動…管理職は、迅速な意思決定を行い、自らが模範となるよう積極的に行動することが求められます。 さらに、メンバーに求める行動や考え方、業務に関する評価基準を明確に提示し、公平に評価を行う必要があります。  

■支援行動…部下に対してノウハウの伝授、チャレンジの機会の提供を行い、部下のコンディションを気にかけ、壁にぶつかった際には適切にサポートすることが求められます。さらに、業務の背景や意義の伝達、部下へ適切な権限委譲を行い、オープンに部下の意見を募り、優れた意見を取り入れることも必要です。

Q:管理職が掲げる問題点とは?

管理職が掲げる問題点は以下のようなものがあります  

①業務負担が大きい:外部環境の変化によって、管理職に期待される役割が拡大し、管理職にかかる負担は非常に大きなものになっています。一方で、これはもちろん企業によりますが、給与向上や研修体系の強化など少なく、負担と待遇のバランスに不満を抱く管理職も多いです。  

②転職がしづらい:管理職は多岐にわたる業務を抱えながら、多くの部下を管理しています。引き継ぎが難しいという点で、転職しにくいポジションだと言えます。  

③部下とのコミュニケーションが難しい:部下とのコミュニケーションに悩む管理職は少なくありません。コミュニケーションが希薄になれば「放置」だと言われ、コミュニケーションが細かくなれば「マイクロマネジメント」だと言われる時代です。コロナ禍でテレワークが拡大したことで、部下とのコミュニケーションの難易度がさらに高くなっているのが現状です。  

④名ばかり管理職:企業の中には、残業手当による人件費の削減を目的に、単なる社内の職制に過ぎない「管理職」を「管理監督者」とみなし、残業手当を支払わないケースがあります。このように、「経営者と一体的な立場」「出退勤の自由」「地位にふさわしい待遇」などの条件を満たしていないにも関わらず、経費削減のために「管理監督者」として扱われ、不当な扱いを受けている管理職を「名ばかり管理職」と呼ばれています。 ※本来は「名ばかり管理監督者」がより正確な表現です。

Q:管理職を目指すためにやるべきことは?

管理職を目指すためにやるべきことは「卒業方式」「入学方式」の2種類があります。

「卒業方式」は「所属している等級の定義を果たしている」と、判断した場合に上位等級へあがる方式です。 メリットは運用コストが低いことで、デメリット:管理職にふさわしくない人が管理職になってしまうリスクがあることです。 一方、「入学方式」は「所属している等級の定義を果たしていると判断され、かつ上位等級の定義を果たすことが可能」と、判断された場合に上位等級にあがる方式です。メリットは 慎重な見極めと昇格への意識づけに繋がることで、デメリットは運用難易度が高いことにあります。


Q:管理職の育成方法は?

管理職の育成方法には、大きく「卒業方式」と「入学方式」の2つの種類があります。

・卒業方式
「所属している等級の定義を果たしている」と、判断した場合に上位等級へあがる方式です。

メリット:運用コストが低い 
デメリット:管理職にふさわしくない人が管理職になってしまうリスクがある

・入学方式
「所属している等級の定義を果たしていると判断され、かつ上位等級の定義を果たすことが可能」と、判断された場合に上位等級にあがる方式です。

メリット: 慎重な見極めと昇格への意識づけに繋がる
デメリット:運用難易度が高い

執筆者:LM編集部
執筆者:LM編集部
理念・採用・風土・制度など組織人事のトレンドを発信しています。 基本的な用語解説から、多くの企業で陥っている実態、 弊社が培ってきた組織変革技術の知見を踏まえたポイント解説まで 皆様のお役に立つ情報をお届けします。
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