人材マネジメントとは?企業へのメリットや推進の流れを解説
「人的資本経営」の推進において、人材マネジメントの導入は必要不可欠です。企業理念や方針に合わせてマネジメント方法を設定し、運用していくことで、企業と人材の両面での成長が実現します。一方で、企業理念や方針を無視し導入ありきになってしまうと、かえって逆効果を生む可能性があります。
本記事では人材マネジメントの定義、従来の人事管理・労務管理との違い、また実際に人材マネジメントを導入する方法について説明します。
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人材マネジメントとは?
■人材マネジメントの意味
人材マネジメントとは企業の理念・経営目標を達成するために、組織構成員である従業員を重要な経営資源の一つとして認識し、人材を最大限活用する人事戦略のことを指します。
企業の競争力の源泉が業界から企業、企業から個人へと変遷する現代において、適切かつ戦略的に人材マネジメントが運用されれば従業員と企業、双方の成長に大きな影響を与えると言われており、人材マネジメントは競争力の高い企業を作り上げるために欠かすことのできない重要戦略です。
人材マネジメントを行うことで、企業にとって最強・最大の資源ともいえる人材を育て、独自の特色や強みを出すことができます。それが企業価値を高め、持続的な競争力に繋がります。
人事管理や労務管理と人材マネジメントを同様に扱ってしまうケースがありますが、人事管理や労務管理には経営の視点が欠如していることが人材マネジメントとの大きいな違いです。ただ人材を管理するのではなく、人材を企業発展の最重要ファクターと捉えることが人材マネジメントの特徴です。
近年多くの企業で「人材」ではなく「人財」という言葉が使われ始めていますが、まさに多くの企業が人材を企業発展の最重要ファクターであると認識し始めている表れと言えるでしょう。
■人材マネジメントと人的資源管理の違い
人的資源管理は1980年頃に登場した管理手法で、人材マネジメントと同じように、人的資源と経営戦略を結び付けることを目的として生まれました。
人材マネジメントとの大きな違いは、人材を資源と捉え、企業と同じように人も常に変化、成長しているという観点が薄いことです。現在では、人材マネジメントの呼称が用いられることが増えてきています。
ヒューマンキャピタルマネジメントと人材マネジメントは、基本的にはほぼ同義として用いられます。
違いとしてはヒューマンキャピタルマネジメントは人材に対する投資を人材によるリターンとして捉えており、「従業員に支払う人件費」ではなく、「人的資源への投資」と解釈をしている点です。基本的には、人材マネジメントと同義で用いられてます。
人材マネジメントの内容
■人材マネジメントの構成要素
人材マネジメントを構成する要素は、採用(人材採用、人材配置等)・育成(人材育成、能力開発等)・制度(昇進、昇格、退職、報酬設定等)・風土と日頃から行っている人事業務とほぼ同様です。
従来の人事業務と異なる点は、これらの要素を単独のものと捉えるのではなく、経営者の想いや企業ビジョンといった経営側の思考を取り込み、人事戦略と経営戦略に一貫性を持たせる点です。
戦略的に人材マネジメントが運用されることで、従業員と企業の成長に大きく寄与することが可能となります。人材マネジメントをデザインするうえでは、以下3つの観点が大切です。
①企業の理念と人材マネジメントを接続する
上記でも述べましたが、企業の理念と人材マネジメントを接続することは人材マネジメントをデザインする上ではとても大切です。
企業が目指す先と従業員の成長のベクトルをどこに合わせるのか、従業員のモチベーションを最大化する上で極めて重要です。人材マネジメントの方向性と企業の進むべき方向性が合致することで、従業員が自信をもって業務に取り組めるようになります。
②従業員自身に目標設定をさせる
企業の理念と人材マネジメントを接続し、企業が目指す先と従業員の成長のベクトルをそろえた上で、そのために従業員自身はどのように成長していきたいのか、目標を設定させることを促すことが重要です。
誰かに言われて立てる目標より、自ら立てた目標の方が納得感がありますし、モチベーションを引き出しやすくなります。また、目標を達成した場合のインセンティブ等も制度として明文化しておくことで、さらにモチベーションを引き出すことが可能となります。
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インセンティブとは?~制度の種類やメリット・デメリット、成功事例から導入時の注意点など~
③人材マネジメントは一度構築したら完成ではないことを認識しておくこと
現代はVUCAと呼ばれる、変化の激しい時代です。そのため、経営におけるアジェンダが変わることは当たり前です。人材マネジメントは経営戦略と接続することが極めて重要ですので、経営戦略が変われば人材マネジメントも合わせて変化させることが鍵となります。
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日本型人材マネジメントと欧米型人材マネジメントの違い
近年欧米型の人材マネジメントを積極的に取り入れる日系企業が増えていますが、導入するにあたり、日本型と欧米型の人材マネジメントの違いについて理解をしたうえで取り入れることが重要です。
以下で日本型人材マネジメントと欧米型人材マネジメントの違いについて見ていきましょう。
■日本型人材マネジメント
日本型人材マネジメントの特徴は以下3点です。
①新卒の一括採用
②年功序列制度
③終身雇用
それぞれについて見ていきましょう。
①新卒の一括採用
新卒一括採用とは、学校を卒業したばかりの新卒者を対象に、毎年同じ時期に一定数の人員を採用することで、日本独自の雇用戦略として長きにわたり日系企業が取り入れてきました。
新卒の一括採用は、終身雇用を前提とする人事戦略として機能してきましたが、近年では日本の労働市場の流動化、働き方の多様化により、通年採用をする企業も増えてきています。
②年功序列制度
年功序列制度とは、年齢に応じて、組織内の地位や賃金が上がっていく制度のことで、組織内の地位は昇進に応じて上昇し、賃金は、昇格に連動して上昇する傾向があります。
年功序列制度は、高度経済成長期の日本企業においては効果的でしたが、VUCAと呼ばれる現代においては、事業の再編やビジネスの変化に対応できる柔軟性に欠けるため、変化に迫られています。
③終身雇用
終身雇用は、同じ企業で定年まで雇用されるという日本独自の雇用慣習です。年齢に応じて、組織内の地位や賃金が上がっていく年功序列制度や退職金制度の導入により、一般化しました。
■欧米型人材マネジメント
欧米型人材マネジメントの特徴は大きく3つあります。
①成果主義と同一賃金同一労働
②労働市場の流動性
③スペシャリスト vs. ゼネラリスト
それぞれについて見ていきましょう。
①成果主義と同一賃金同一労働
日本型人材マネジメントでは年齢や雇用形態によって賃金が変わることが特徴的ですが、欧米型人材マネジメントでは年齢や雇用形態、学歴や性別等に関わらず、その人の発揮能力(パフォーマンス)に対して賃金が支払われます。これは日本型人材マネジメントと大きく異なる点です。
②労働市場の流動性
欧米の労働市場は日本の労働市場より流動性が高く、外部労働市場から人材を調達することは一般的です。日本の長期雇用を前提とした人材マネジメントと異なり、即戦力となり得るスキルや経験があるかどうかという視点で中途採用も積極的に行われています。
上記のような違いがあるため、欧米型の人材マネジメントをそのまま日系企業に導入することは極めて困難です。日本型人材マネジメントと欧米型人材マネジメントの違いを的確に把握したうえで、自社の理念との一貫性も考慮した人材マネジメントを構築することが重要です。
③スペシャリスト vs. ゼネラリスト
欧米型人材マネジメントは、早い段階でキャリア開発の方向性を以下の2つに分けることが特徴的です。
- 専門的能力を身に付けたスペシャリスト
- 経営的能力を身に付けたスペシャリスト
上記の2つのパターンに早期から分けられ、欧米型人材はどちらに進んだとしても、専門性を身に着けることが可能で、外部労働市場から声をかけやすくなる=労働市場の流動性の向上にも繋がります。
対して、日本型人材マネジメントでは専門性を身に着けることに欧米型人材マネジメントほど注力することは極めて珍しく、多くはゼネラリストとしてキャリアを積んでいきます。
人材マネジメント運用のメリット
ここで人材マネジメントを運用するメリットを整理してみましょう。
適切に人材マネジメントを運用することで、大きく3つのメリットがあると言われています。
①企業成長の加速
人材マネジメントを適切に運用することで、企業の成長スピードを大きく加速させることが可能です。人材マネジメントによって組織の目指す先と従業員の目指す先を接続させることで組織力の底上げが可能となります。
自社のビジョン(to be)と現状(as is)を正しく把握した上で適切に構築された人材マネジメントは組織に属する人材の自発的成長を促し、それに比例し企業成長にも繋がります。
②人材の成長
人材マネジメントを適切に運用することで、人材の成長スピードを大きく加速させることも可能です。経営戦略と人材マネジメント、その施策と制度に一貫性を持たせることで、組織に属する従業員は自社のビジョン(to be)と現状(as is)を正しく把握することが可能となります。
その上で、自分の役割と責任を自社のビジョンと接続することが可能となり、相互理解を深めることで、エンゲージメント(会社と従業員の相思相愛度合い)を高めることが、人材の成長、ひいては企業の成長に繋がります。
③自律型社員の増加
経営戦略と人材マネジメント、その施策と制度に一貫性を持たせることで、組織に属する従業員は自社のビジョン(to be)と現状(as is)を正しく把握することが可能となることで「そのために自分は何ができるだろう?」と自問自答し、自ら行動をする自律型社員を増加することにつながります。
自律型社員は上司や管理者からの指示を待つのでなく、経営戦略を正しく理解し、行動することができるため、新たに発生した課題やリスクにいち早く気づき、自ら適切に対処することが可能です。
上司や管理者の指示を待ち、思考停止に陥るのではなく、常に経営戦略と現状を照らし合わせ、改善を心掛けながら業務を行うため、同僚やプロジェクトメンバーに対して大きな刺激を与えます。結果、職場の更なる活性化を促し、企業としての成長スピードの加速に寄与します。
人材マネジメント推進の流れ
では具体的にはどのように人材マネジメントを推進していけばよいのでしょうか。
本章では以下のステップで人材マネジメントを推進することを推奨します。
①自社のビジョン(to be)と現状(as is)を比較し、課題を明確にする
②課題を解決できる人材要件の明文化
③不足要素の明文化
④不足要素を補うための計画策定
⑤計画の実行
⑥実行の結果評価と修正
①自社のビジョン(to be)と現状(as is)を比較し、課題を明確にする
ファーストステップとして、自社のビジョンや目指す先、そのための経営戦略の進歩と現状を照らし合わせることが重要です。その上で、上手くいっていない要因(課題)を洗い出します。
例:ある地域でのシェアを拡大することを経営戦略のマイルストーンとして置いているA社
- 該当エリアの地域特性を理解した人材がいない
- 重要プロジェクトを推進できるプロジェクトリーダーが足りない
- 現在の報酬制度では次世代リーダーを魅力付けできておらず、退職してしまう
- そもそも自社のビジョンを理解してもらっておらず、意欲を持っている従業員がいない
②課題を解決できる人材要件の明文化
ファーストステップで自社のビジョンや目指す先、そのための経営戦略の進歩と現状を照らし合わせ、課題を抽出した後、抽出した課題を解決できる人材要件を明文化します。
①であがった課題を解決できる人材要件を実際の人物像として具体的にイメージできるくらいの解像度で人材要件を決めていくことがこのステップでの注意点です。かかわるメンバー全員が同じ人物像を思い浮かべられるレベルの解像度で具体に落とし込んでいくことが極めて重要です。
③不足要素の明文化
ビジョンの達成に必要な人物像を作り上げたら、企業内人材との照らし合わせを行い、不足要素の明文化を行います。
明文化された不足要素は人材育成で補えるのか、補えないのであれば新卒の採用要件を変えるべきなのか、外部労働市場から調達すべきなのか、報酬制度を変え、動機付けを行うことで解決できるのか。
採用(人材採用、人材配置等)
育成(人材育成、能力開発等)
制度(昇進、昇格、退職、報酬設定等)
風土
の4つの観点から洗い出します。
④不足要素を補うための計画の策定
不足要素を明文化した後、不足要素を補うための計画を策定します。計画の策定には2つのステップがあり、1つめは、不足要素の補填方法を取捨選択することです。
③でも述べましたが、採用(人材採用、人材配置等)・育成(人材育成、能力開発等)・制度(昇進、昇格、退職、報酬設定等)・風土の4つの観点観点から補填を行うか次第で計画は大きく変わります。
2つめは、計画の詳細を策定することです。例えば、採用活動に課題があると判断した場合は、以下の詳細を決めてから実行に移すことが重要となります。
- 採用活動リーダーとメンバーの選出
- 予算の確保
- 採用期間
- 採用方法
⑤計画の実行
④で策定した計画を実行に移します。しっかりと計画を練っていれば大きなトラブルが起こることはありませんが、常に計画の進捗はモニタリングする必要があります。
変化の激しい時代だからこそ、常に理想と現状のギャップをモニタリングし、その都度ギャップを埋めるための柔軟な修正行動が求められます。
⑥実行結果の評価と改善
実行した計画とその結果を評価し、改善点を洗い出します。
④で挙げた採用の例に立ち返ってみましょう。例えば新卒採用は毎年行うものです。今年やったから終わりではなく、来年の採用に今年の採用から得た教訓をどう活かすのか、そもそも解決しようとしていた課題は採用活動の改善のみで解決できるものだったのか等を再度検討することが必要です。
人材マネジメントの効果を極大化するポイント
■組織戦略との一貫性を持たせて運用
本記事で何度もお伝えしましたが、人材マネジメントの一番の特徴は経営の視点が考慮されていることです。そのため、経営戦略や事業戦略、採用戦略、人材開発戦略、組織開発戦略と人材マネジメントに一貫性を持たせることが極めて重要となります。
企業内活動と経営戦略を接続させ、一貫性を持たせることで、従業員も企業が目指している目標をより深く理解し、結果としてエンゲージメントが高まり、組織成果に結びつきます。
また経営戦略・バリューと人材マネジメントの整合性を取ることは他社には真似のできないユニークな人材マネジメントの構築にも大きく寄与します。
▼人材開発・人財育成に関する記事はこちら
人材開発・人材育成とは?必要なスキルや効果的な手法を解説
■個人目標の設定
本記事の冒頭にもお伝えしましたが、従業員に個人目標を設定させることで、より従業員のにモチベーションを引き出しやすくなります。
企業の理念や経営戦略と人材マネジメントを接続し、企業が目指す先と従業員の成長のベクトルをそろえた上で、そのために従業員自身はどのように成長したいのかを考えさせることで、これまで以上に企業が行っている活動や戦略の内容に興味を示してくれるでしょう。
■情報共有
せっかく従業員のコミットメントが強くなったとしても、肝心の情報が公開されていなければ十分な理解を得ることはできません。
「何故、自分はこの評価を与えられたのか?」等の人事評価の結果だけではなく、勤務態度や成果物、資格、さらにはその人がもつポテンシャルなどの情報も公開すること、人事評価に対する信頼性や透明性を高めることで、企業の求める人材像に従業員が自発的に近づくようになります。
企業側は情報管理体制の構築と外部への情報漏えいを防止する取り組みを行った上で、現在の組織構造図や人事情報、経営環境、社員教育システム、今後の組織創りのビジョンといった様々な情報を公開し、共有をするなど人事としての手腕が求められます。
■効果が出ない場合は?
人材マネジメントの効果を感じられない、課題が依然として解決されない場合は以下のフレームワークを活用し、今一度課題を抽出する必要があります。
また、冒頭でもお伝えましたが、現代はVUCAと呼ばれる、変化の激しい時代です。人事制度は作ったら終わりではなく、時代や人的資源の増減により適応させる必要がありますので、その際にも有効です。
SWOT分析
SWOT分析は企業活動に影響を与える様々な要因を
外部要因:機会(Opportunities)と脅威(Threats)
内部要因:強み(Strengths)と弱み(Weaknesses)
に分類することで、状況整理をスムーズに行うためのフレームワークです。
主に事業活動の現状分析を行う際に使用されるフレームワークです。
SWOT分析を人材マネジメント推進の流れのファーストステップである「課題を明確化する」フェーズで活用することで、新たな課題を見つけることが可能性となります。
ロジックツリー
ロジックツリーは若手でも簡単にロジカルシンキングを実行できるフレームワークです。漠然とした問題に対して「WHY」を問い続けることで、具体的な課題を洗い出すことが可能です。
PEST分析
P:Politics(政治)
E:Economy(経済)
S:Society(社会)
T:Technology(技術)
といった外部要因が企業活動にどのような影響を与えているのかを整理するためのフレームワークがPEST分析です。SWOT分析同様、事業活動の現状分析を行う際に活用することができ、自社のビジョン(to be)と現状(as is)を比較し、課題を明確にする際に有効的です。
▼pest分析に関する記事はこちら
PEST分析の正しいやり方とは?目的やコツ・注意点を事例とともに解説!
記事まとめ
本記事では人材マネジメントの定義、従来の人事管理・労務管理との違い、また実際に人材マネジメントを導入する方法について説明をしてきました。
繰り返しにはなりますが、人材マネジメントの一番の特徴は、従来の人事機能に経営視点を組み込んだ点にあります。
経営者の想いや企業ビジョンといった経営側の思考を取り込み、人事戦略と経営戦略に一貫性を持たせ、戦略的に運用することで、従業員と企業の成長に大きく寄与することが可能となります。
(参考)マネジメントとは?定義や役割・今後必要なスキルを解説
よくある質問
人材マネジメントとは?
人材マネジメントとは企業の理念・経営目標を達成するために、組織構成員である従業員を重要な経営資源の一つとして認識し、人材を最大限活用する人事戦略のことを指します。
日本型人材マネジメントと欧米型人材マネジメントの違いは?
日本型人材マネジメントと欧米型人材マネジメントの違いとして日本型人材と欧米型人材の特徴と異なる点を以下にまとめました。
■日本型人材の特徴
①新卒の一括採用
②年功序列制度
③終身雇用
■欧米型人材の特徴
①成果主義と同一賃金同一労働
②労働市場の流動性
③スペシャリスト vs. ゼネラリスト
■異なる点
①:日本型人材マネジメントでは年齢や雇用形態によって賃金が変わることが特徴的ですが、欧米型人材マネジメントでは年齢や雇用形態、学歴や性別等に関わらず、その人の発揮能力(パフォーマンス)に対して賃金が支払われます。
②:欧米の労働市場は日本の労働市場より流動性が高く、外部労働市場から人材を調達することは一般的です。日本の長期雇用を前提とした人材マネジメントと異なり、即戦力となり得るスキルや経験があるかどうかという視点で中途採用も積極的に行われています。
③:欧米型人材は早い段階でキャリア開発の方向性を
・専門的能力を身に付けたスペシャリスト
・経営的能力を身に付けたスペシャリスト
の2つのパターン分けられることが特徴的で、欧米型人材はどちらに進んだとしても、専門性を身に着けることが可能で、外部労働市場から声をかけやすくなる=労働市場の流動性の向上にも繋がります。対して、日本型人材マネジメントでは専門性を身に着けることに欧米型人材マネジメントほど注力することは極めて珍しく、多くはゼネラリストとしてキャリアを積んでいきます。
人材マネジメントの効果を極大化するポイント
人材マネジメントの効果を極大化するポイントとして以下のようなものがあります。
■組織戦略との一貫性を持たせて運用
■個人目標の設定
■情報共有
効果が出ない場合は以下のフレームワークを活用し、今一度課題を抽出する必要があります。 ■SWOT分析
■ロジックツリー
■PEST分析