catch-img

中堅社員の果たすべき役割とは?育成方法も解説!

中堅社員は現場の中心を担う存在ですが、会社から求められることも多くなり、様々な悩みや苦労からモチベーションが低下しやすい層でもあります。中堅社員のモチベーション低下に気付けずに放置してしまうと、最悪の場合は離職につながるおそれもあります。今回は、中堅社員のモチベーション低下が起こる要因やモチベーションを上げる方法などについて解説していきます。

目次[非表示]

  1. 1.中堅社員とは入社3年目以降の役職についていない社員
  2. 2.中堅社員に求められる役割
  3. 3.モチベーションが低下している中堅社員の特徴
  4. 4.中堅社員のモチベーション低下が起こる要因とは?
  5. 5.中堅社員のモチベーション低下がもたらすデメリット
  6. 6.中堅社員のモチベーションを上げるには?
  7. 7.中堅社員研修・育成ならストレッチクラウド
  8. 8.まとめ

中堅社員とは入社3年目以降の役職についていない社員

中堅社員は明確に「何年目から」といった定義はなく、会社によってどの層を中堅社員と呼ぶのかは変わってきます。一般的には、入社3年目以降で役職に就いていない従業員を中堅社員と位置付けることが多いようです。入社から一定期間が経過しており、周囲の助けがなくても独力で業務を遂行できるレベルの知識・スキルを備えているのが中堅社員であるという説明もできるでしょう。

中堅社員はプレーヤーとして最前線で事業を支える存在であり、将来的な管理職候補でもあります。企業としては大切に育成したい層ですが、一方で中堅社員は求められることが増えるため、様々な悩みや苦労を抱えるようになり、モチベーションが低下してしまう人も少なくありません。

中堅社員に求められる役割

新入社員や若手社員と異なり、中堅社員にはより広い視野や周囲との連携が求められます。中堅社員に求められる役割について解説していきましょう。

中堅社員の役割① 新人の育成

中堅社員に期待される役割の一つが新人の育成です。課長や部長などの管理職は新人に付きっきりで育成をすることはなく、比較的年齢が近い中堅社員がOJTトレーナーを任されるケースが多くなります。

OJTでは、ただ仕事のやり方を教えるだけでなく、「その仕事にどのような意義があるのか?」「前後の業務プロセスはどうなっているのか?」といった意義や全体感を伝えていかなければいけません。それゆえ、中堅社員には自社の理念や事業・ビジネスについての深い理解が求められます。

中堅社員の役割② 現場と管理職との架け橋

中堅社員には、若手社員と管理職の架け橋となる役割が期待されます。現場にどのような課題や要望があるのかを管理職に伝える一方で、現場にも管理職の意向を伝えることで組織としての連携を強化していくのが中堅社員の役割です。目の前の業務を遂行するだけでなく、周囲を見渡しながら仕事を進める姿勢が重要になってきます。

中堅社員の役割③ クライアントの窓口

中堅社員になると、クライアントの窓口になってプロジェクトを進める役割も期待されるようになります。窓口として円滑にプロジェクトを進めるためには、相手との関係性を構築するコミュニケーションスキルや、お互いに納得できる着地点を導くネゴシエーションスキルなどが重要になってきます。

モチベーションが低下している中堅社員の特徴

モチベーションが低下している中堅社員の特徴としては、以下のような変化が挙げられます。

仕事への主体性がなくなる

モチベーションが低下すると、仕事に対する主体性が失われていきます。たとえば、「決められた仕事を淡々とこなすだけになった」「会議で積極的に発言していた中堅社員の口数が減った」といった変化が見られたら、モチベーションの低下を疑うべきでしょう。

ミスが目立つようになる

ミスが目立つようになるのも、モチベーションの低下が疑われる一つの変化です。モチベーションが低下すると仕事中の集中力が散漫になるため、ケアレスミスが増加する傾向にあります。また、仕事に対するこだわりがなくなり、「こんなもので良いだろう」と考えるようになることもミスの増加につながります。もし、ミスをしたことに対して反省や改善の姿勢が見られないようなら、深刻なモチベーション低下を疑わなければいけません。

不満を言わなくなる

会社に対する不満を口にするのはマイナスポイントと捉えられがちですが、「こうすればもっと良くなるのに」という期待の裏返しでもあります。逆に、中堅社員が不満や愚痴をまったく口にしなくなった場合、モチベーションが低下して「会社を良くしたい」という気持ちが消失しているおそれがあります。

中堅社員のモチベーション低下が起こる要因とは?

中堅社員のモチベーション低下を招く要因として、よくあるものについて解説します。

仕事のマンネリ化

中堅社員のモチベーションが低下する要因としてよく言われるのが「仕事のマンネリ化」です。どんな業務も最初は緊張感や新鮮味を持って取り組みますが、それを3年、4年と続けているとマンネリを感じるようになり、やりがいが薄れてしまうことがあります。

業務過多による疲弊

中堅社員になると一定レベルの知識・スキルを備えているため、個人としての生産性も高くなります。しかし、それゆえに業務を任されやすくなり、業務過多から心身に疲労が蓄積しがちになります。こうして、モチベーションが低下していくケースも少なくありません。

キャリアへの不安

中堅社員になると一定の安定感が生まれ、余裕を持って周囲を見回せるようになります。そうなると、なかには「自分はこのままで良いのだろうか?」と今後のキャリアに漠然とした不安を抱えるようになる人もいます。このような不安から、モチベーション低下を招いてしまうケースも多々あります。

▼中堅社員の働きがいを高めるカギとは?~成果ではなく感情に寄り添うマネジメント~ 資料は​​​​​​​こちら

  中堅社員の働きがいを高めるカギとは?~成果ではなく感情に寄り添うマネジメント~ 2019年4月から始まった「働き方改革」を契機に社員の“働く”環境は変化している中、当社が1000名以上企業の社員を対象に「働きがいとキャリア充足度」に関する調査を実施。20代(=若手社員)に比べて30代や40代(=中堅社員)の働きがいが低いという調査データとともに、中堅社員の働きがい向上のポイントをわかりやすく紹介。 管理職研修・育成ならストレッチクラウド


中堅社員のモチベーション低下がもたらすデメリット

中堅社員のモチベーションが低下することで、組織全体に以下のようなデメリットが生じる可能性があります。

業務が回らなくなる

中堅社員は「一人前になった」という見方をされるため、より多くの仕事を任されるようになります。しかし、多くの仕事をこなしていた中堅社員のモチベーションが低下することで生産性が落ちると、そのしわ寄せが周囲に及ぶことになります。若手のメンバーは中堅社員と同じボリュームの仕事は抱えきれないため、組織として業務が回らなくなってしまうおそれがあります。

管理職と若手の間に溝ができる

中堅社員は、管理職と若手の架け橋になる存在です。そのため、中堅社員のモチベーションが低下すると架け橋として機能も失われ、管理職と若手社員・新入社員の間に溝が生まれてしまいます。こうしてコミュニケーションが取りにくくなると、管理職が現場の課題に気付けなかったり、管理職の意図が正しく新入社員に伝わらなかったりして様々な問題に発展する可能性があります。

組織の雰囲気が悪くなる

中堅社員はまさに現場の中心となる存在であり、モチベーションの高い中堅社員が多いと組織全体に活力がもたらされます。逆に、中堅社員のモチベーションが低下すると、組織の雰囲気が悪くなりがちです。中堅社員は若手の相談相手としても重要な役割を果たしているため、モチベーションの低下はそのまま若手社員にも伝播して、組織全体の活力が失われてしまいます。

退職の連鎖が起きる可能性がある

モチベーションが低下した中堅社員は、そのまま退職に至る可能性があります。そうなった場合に懸念されるのが「退職の連鎖」です。退職した中堅社員の人望が厚く、若手から慕われていた場合などは、後を追うように若手社員が退職してしまうことがあります。一人の中堅社員の退職がきっかけとなって、堰を切ったように退職者が続出するケースもあります。

中堅社員のモチベーションを上げるには?

中堅社員のモチベーションを上げる方法としては、以下のような方法が考えられます。

中堅社員の役割や仕事内容を変える

中堅社員のモチベーションを上げる方法として、役割を変えたり仕事内容を変えたりするのは有効です。入社してからずっと同じ仕事を続けていると、熟練度は高まる一方で、どうしてもマンネリ感からモチベーション低下につながりがちです。このような場合は、これまでと違う仕事を任せたり、新たな役割を与えたりすることで新たな気持ちで仕事に取り組めるようになるので、ぜひジョブローテーションや配置変更を検討してみましょう。

研修などで中堅社員のスキルアップを支援する

中堅社員になると仕事が安定化して、精神的に余裕が生まれるようになります。これは良いことである反面、なかには「自分は成長しているのだろうか・・・」「このままでスキルアップできるのだろうか・・・」といった不安からモチベーションが低下してしまう人もいます。

モチベーションアップの対策としては、研修などでスキルアップを支援するのが効果的です。研修で学んだことを仕事で実践し、スキルアップを実感できるようになれば再びモチベーションも高まっていくでしょう。また、「会社が自分のスキルアップを支援してくれる」と感じることで、会社に対するエンゲージメント向上も期待できます。

中堅社員に裁量を与える

中堅社員になると、上司の手を借りることなく一人で仕事を完結できるようになります。そうなると、「もっと裁量を持って仕事をしたい」といった感情も芽生えてきますが、管理職ではないので自ら意思決定をするシーンは多くはありません。このようなジレンマから、モチベーションが低下してしまうことがあります。

モチベーションアップの対策としては、中堅社員に裁量を与えるのが効果的です。今までになかった裁量を与えることで、仕事に対する意欲を回復できるケースは少なくありません。

中堅社員とのコミュニケーションを増やす

中堅社員になると、上司から「あいつはもう一人前だから大丈夫」という見方をされるため、上司とのコミュニケーションが減少する傾向にあります。そのことが、モチベーション低下の原因になるケースも多いようです。

モチベーションを向上させるためには、上司からの積極的なコミュニケーションが必要です。その際に、日頃の感謝や今後の期待を伝えるようにすると、中堅社員の承認欲求が満たされてモチベーションの回復につながりやすくなります。

中堅社員にチャレンジングな目標を設定させる

人は、高い目標があることで、モチベーションを維持して頑張ることができます。しかし、中堅社員の場合は、毎回同じような目標を設定して、毎回同じように目標を追うことに物足りなさを感じているケースもあります。

このような中堅社員のモチベーションを掻き立てるためには、これまでよりも難易度の高い目標を設定させるのが効果的です。チャレンジングな目標は、中堅社員のモチベーションに火をつけるきっかけになるでしょう。

中堅社員研修・育成ならストレッチクラウド

ここまで、中堅社員研修について説明してきました。

ストレッチクラウドでは、管理職として活躍する人材を育てるために、まず、研修を通して事前に役割理解や役割遂行のための観点付与を行います。その後、360度評価によって周囲からの期待と満足を可視化し、役割遂行に向けた自己課題は何か課題を解決するためのアクションプランは何かを明らかにするというワークショップを継続的に実施します。結果として、結節点人材になるための自立的な成長サイクルを実現しています。

また、管理職になる前のリーダークラスへ導入しておくことで、今後、管理職に登用されていくリーダークラスを、登用直後から管理職として活躍出来る人材としていくために、先んじて、自立的な成長支援サイクルをまわし始めておくということも可能です。

ストレッチクラウドの詳細は、以下のサイト・記事で詳しく解説しています。

▶ストレッチクラウドの詳細はこちら
https://stretch-cloud.lmi.ne.jp/

中堅社員研修の概要

リンクアンドモチベーションでは中堅社員のスタンス・スキルを鍛えるための研修を提供しています。

▽このような状態におすすめ

  • 中堅社員の仕事に対する「受身姿勢」を打開したい
  • 中堅社員のリーダーとしてのスキルアップを図りたい
  • 中堅社員に求められる考え方は何かを見極め、役割の重要性を自覚させる機会を設けたい
  • 市場変化に適応できる「次世代リーダー」を育成したい

大きく下記4つの研修があります。

①メンバーシップ研修
自立・協働スタンスの重要性を理解するとともに、 個人診断「コロンブスサーベイ」を用いて現場での発揮度合いを把握します。

同じ境遇のメンバーとアドバイスをし合うことで、課題と目指す姿を言語化していきます。

②リーダーシップ研修
「リーダーシップ」への適切な認識を醸成します。ワークを通じて、スキルを実践する場面のイメージを掴むとともに、 自分自身の課題を明確にして、日常で実践すべきアクションプランに落とし込みます。

③メンター・OJTトレーナー研修
メンター・OJTの役割について理解します。また、新人のタイプに合わせた働きかけのポイントを理解します。

④リフレクション(内省支援)研修
新人社員の育成の手法について理解します。新人のスタンスを「正す」コミュニケーションの構造や手法を学び、実践します。

中堅社員研修のポイント

VUCAの時代の中、正解がない業務を自分自身で考え行動することによって、自ら状況を切り開いていける人材が求められています。
当社では、上記のような人材開発に向けて、施策を遂行する上で大切なポイントは3つあると考えています。

  • 自らの「志」を磨き、リーダーとして周囲を巻き込む
  • 自らの「志」を掲げ、メンタルブロックと向き合う
  • 掲げた「志」と「周囲からの期待」の差異をモニタリングする

研修後の目指す姿としては下記を想定しております。

  • 中堅社員に求められる考え方は何かを把握する
  • 中堅社員の仕事に対する姿勢を「自立・自律型」に変革する
  • 中堅社員が陥りがちなメンタルブロックを乗り越える
  • 中堅社員がリーダーシップを発揮できるようになる
  • 中堅社員がそれぞれの「志」を持てるようになる

今回は触りのみのご紹介ですので、全容が気になる方はぜひ下記のリンクをご覧ください。

▼中堅社員研修(チームリーダー向け)に関する記事はこちら
https://stretch-cloud.lmi.ne.jp/training/middle#A2

関連サービス

今回は中堅社員のスタンス・スキル向上についてお伝えいたしましたが、リンクアンドモチベーションでは管理職に登用されたあとの研修やサービスもご提供しております。

一例ですが、「マネジメント役割理解研修」をご紹介します。本研修では、「マネージャーの役割」を正しく認識させ、役割遂行に向けた意欲を喚起します。また、目指すべきマネジメント像に向けた課題抽出を行い、現場での行動に向けて具体的に何をすべきかを明確にします。

全容が気になる方はぜひ下記のリンクをご覧ください。

▼マネジメント役割理解研修に関する記事はこちら
参考:https://stretch-cloud.lmi.ne.jp/training/management

まとめ

中堅社員は目下の生産性を支えるという意味でも、将来の会社を担うという意味でも、非常に重要なレイヤーです。しかしながら、適切なマネジメントをせずに放置しているとモチベーションが下がり、パフォーマンスの低下や退職につながってしまうリスクもあります。常に中堅社員の状態に気を配るとともに、モチベーションの低下を招かないよう、組織風土や制度を継続的に見直していきましょう。


執筆者:LM編集部
執筆者:LM編集部
理念・採用・風土・制度など組織人事のトレンドを発信しています。 基本的な用語解説から、多くの企業で陥っている実態、 弊社が培ってきた組織変革技術の知見を踏まえたポイント解説まで 皆様のお役に立つ情報をお届けします。
お役立ち資料一覧

新着記事

この記事を読んだ人は、こんな記事にも興味を持っています

あなたの組織にも、課題はありませんか?

おすすめ記事

人気コラム

開催中セミナー

お役立ち資料

ページトップへ戻る