ミレニアル世代とは?年齢やZ世代との違いを解説
ミレニアル世代とは、一般的には1981年~1996年頃に生まれた世代のことで、2023年現在では27歳~42歳を迎える世代を言います。一方、Z世代とは、1996年~2015年頃に生まれた世代のことで、ミレニアル世代の次の世代に当たります。いずれの世代も消費の中心として、また今後の労働市場を支える存在として、社会・経済のなかで重要な役割を担っています。今回は、ミレニアル世代とZ世代について、それぞれの特徴や違いについて解説してきます。
ミレ二アル世代とは?
ミレニアル世代とは、1981年~1996年頃に生まれた世代のことです。ミレニアム(新千年紀)が到来した2000年代以降に成人していることから、ミレニアル世代という呼称が付けられました。
経済産業省の「通商白書2021」によると、世界人口に占めるミレニアル世代以降の人口の割合は、2020年時点で約6割を超えており、日本においても2035年には全体の半数を超えると予測されています。なお、通商白書においては、ミレニアル世代を1983年1月~1994年12月生まれと定義しています。
※参考:第1節 サステナブル・インクルーシブな未来社会に向けた企業行動への期待の高まり:通商白書2021年版 (METI/経済産業省)
https://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2021/2021honbun/i2210000.html
ミレニアル世代は、別名で「Y世代」と呼ばれることもあります。Y世代(ジェネレーションY)は、米国などにおいて1980年代序盤~1990年代中盤に生まれた世代のことを言い、X世代(ジェネレーションX/1960年代中盤~1970年代終盤に生まれた世代)の次の世代に当たることから、Y世代と名付けられました。また、日本では、ミレニアル世代の後半と重複する世代を「ゆとり世代」と表現することもあります。ゆとり世代とは、一般的には1987年4月2日~2004年4月1日の間に生まれた世代のことを言い、小・中学校時代にいわゆる「ゆとり教育」を受けたことがある人々が該当します。
ミレニアル世代の年齢は?
ミレニアル世代は上述のとおり、1981年~1996年頃に生まれた世代を指すのが一般的です。2023年現在の年齢で言うと、27歳~42歳を迎える世代になります。
ミレニアル世代を語るときに必ず言及されるのが、デジタルテクノロジーの発展とともに成長した世代であるということです。1995年にWindows95が発売されたのをきっかけに、パソコンやインターネットが急速に普及していきました。その時代を経験してきた世代なので、インターネットなどのITに高い親和性があり、一つ前の世代であるX世代とは異なる価値観や経済感覚を持っていると言われます。
ミレニアル世代の特徴
個性や多様性の尊重
ミレニアル世代の特徴の一つが、個性や多様性を尊重するということです。ミレニアル世代は価値観が多様化する時代に育っているため、自分と違った価値観を持つ人も受容し、尊重することができます。前世代であるX世代は周囲と違うことを「おかしい」と捉える傾向にありますが、ミレニアル世代は「みんな違って当たり前」と考えます。
モノよりコト
ミレニアル世代の特徴をうまく言い表しているのが、「モノよりコト」というフレーズです。ミレニアル世代は物心ついたときから豊富なモノに囲まれていた世代なので、モノへの執着や薄く、物欲が少ないと言われます。一方で、体験や経験といった「コト」を重視し、おもしろい体験や特別な経験に心を動かされやすい傾向があります。
デジタルパイオニア
ミレニアル世代とX世代の大きな違いが、インターネットをはじめとするデジタルテクノロジーとの親和性です。ミレニアル世代は、インターネットが普及した時代に育った最初の世代であることから、「デジタルパイオニア」とも呼ばれ、パソコンやスマホ、インターネットなどのデジタルテクノロジーを当たり前のように使いこなして生活しています。
ワークライフバランスの重視
ミレニアル世代の特徴としてよく言われるのが、ワークライフバランスを重視するということです。X世代は「プライベートを犠牲にしても仕事を優先する」という価値観を持つ人が多くいましたが、ミレニアル世代は仕事とプライベートの両立を求めます。そのため、残業や休日出勤を嫌い、リモートワークなど柔軟な働き方ができる職場を選ぶ傾向があります。
シェアを好む
ミレニアル世代は上述のとおり、「モノよりコト」という価値観を持っていますが、その現れとも言える特徴が「所有ではなく共有を好むこと」です。ミレニアル世代は所有することにこだわらず、必要なときに必要なものを他人とシェアすることを好みます。シェアリングサービスなどを積極的に利用することでコストを抑え、賢い消費行動をするのが特徴です。
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ミレニアル世代とZ世代の違い
Z世代とは、1996年~2015年頃に生まれた世代のことです。ミレニアル世代とZ世代の似ている点や違う点を見ていきましょう。
似ている点
ミレニアル世代とZ世代に共通しているのが、ともにデジタルネイティブであることです。デジタルテクノロジーに囲まれて育ったため、インターネットやSNSを使った情報収集やコミュニケーションに慣れています。また、多様性を受容する素地がある人が多いのも似ている点だと言えるでしょう。
違う点
ミレニアル世代は比較的、好景気の時期を過ごしてきていることもあり、楽観的な人が多いと言われます。一方でZ世代は、その親世代がリーマンショックによる不景気を経験しており、自分自身も親の苦労を目の当たりにしてきました。そのため、ミレニアル世代に比べると現実的で堅実な人が多いと言われます。
また、ミレニアル世代は「モノよりコト」の価値観を持っており、消費行動において「体験」を重視する傾向にあります。決して派手な消費行動をするわけではありませんが、自分が共感できるコトにはお金を使います。一方で、Z世代は「実用性」を重視し、消費行動においてもコストパフォーマンスを第一に考えるのが特徴です。加えて、タイムパフォーマンス(時間対効果)を重視するのもZ世代の特徴で、少ない時間で満足度の高い経験を求めます。その他、ミレニアル世代もZ世代も情報収集のためにWebやSNSを駆使しますが、Z世代のほうが動画コンテンツを好む傾向にあります。
ミレニアル世代に関するよくある質問
ミレニアル世代とは?
ミレニアル世代とは、1981年~1996年頃に生まれた世代のことです。デジタルテクノロジーの発展とともに成長した世代であり、パソコンやスマホ、インターネットなどに高い親和性を持っています。育った時代背景の違いから、前世代であるX世代とは異なる価値観を持っています。モノよりコト(体験・経験)を重視することや、多様性を尊重すること、ワークライフバランスを大切にすることなどはミレニアル世代の特徴だと言われます。
ミレニアル世代とZ世代の違いは?
ミレニアル世代が1981年~1996年頃に生まれた世代であるのに対し、Z世代は1996年~2015年頃に生まれた世代のことを言います。日本においては、令和のスタートとともに社会人になったのがZ世代です。ミレニアル世代に比べるとZ世代は現実的・堅実で、早くから貯金を始める人も多いようです。また、ミレニアル世代は受容性が高く、多様な価値観を受け入れますが、Z世代はこれに加えて環境への関心が高い人が多いと言われます。
ミレニアル世代の年齢は?
ミレニアル世代は上述のとおり、1981年~1996年頃に生まれた世代のことを言うのが一般的です。2023年現在の年齢で言うと、27歳~42歳を迎える世代になります。消費の中心として、また今後の労働市場を支える存在として重要な役割を担っていることから、一つ後ろの世代であるZ世代とともに注目されています。