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5W1Hとは?使用するメリットやビジネスでの使い方を例文で紹介

5W1Hとは、多くの人が耳にしたことがあるであろう問いかけのフレームワークです。5W1Hは、ビジネスからジャーナリズム、教育、さらには日常生活の意思決定に至るまで、幅広い分野でその有効性が認められています。有効に活用することができれば、問題解決の有用なツールになります。

本記事では、5W1Hの基本的な理解から、その効果的な使用方法、そしてその活用の注意点までをご紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.5w1hの定義
  2. 2.5w1hを活用する理由
  3. 3.5w1hの構成と特徴
  4. 4.5w1hを使用するメリット
  5. 5.5w1hを使用するデメリット
  6. 6.7w2hなどの類似フレームワークとの違い
  7. 7.ビジネスシーンでの5w1hの使い方と例文
  8. 8.5w1hを使用する際のポイント
  9. 9.人材育成のことならストレッチクラウド
  10. 10.まとめ


5w1hの定義

5W1Hは問題解決や情報収集、分析、計画立案など幅広い分野で用いられるフレームワークです。これは「What(何を)」「Who(誰が)」「Where(どこで)」「When(いつ)」「Why(なぜ)」「How(どうやって)」の6つの質問に基づいて情報を整理する方法です。

この方法は特に、あいまいさを最小限に抑え、具体的で明確な情報を得るのに有効です。5W1Hを使用することで、プロジェクトやアイデア、イベントなどの全容を詳しく理解し、必要な行動計画を立てやすくなります。

5w1hを活用する理由

目的と要件の明確化

プロジェクトやタスクを実施する際、「What」と「Why」を明確にすることで、その目的と重要性がチームメンバーに正確に伝わります。

さらに「How」を定義することで、具体的な行動計画を立てることが可能になり、プロジェクトの目標達成に向けた明確な道筋を作り出します。このプロセスは、チーム内での認識の齟齬を減らし、タスクの遂行に必要な方向性とスコープを定めるために不可欠です。

問題解決の体系化

ビジネスにおける問題発生時、「Who」「Where」「When」を特定することで、問題の原因を迅速に突き止めることができます。原因が明らかになれば、「How」を用いて実行可能な解決策を策定することが可能です。

このアプローチは、問題の複雑さに関わらず、体系的かつ効率的に対応するための枠組みを提供し、問題解決プロセスをスムーズにします。

コミュニケーションの強化

「Who」と「When」によって、責任者と期限を明確にし、プロジェクトの進行における透明性を保ちます。「What」で情報共有の要件を定義することで、チーム間のコミュニケーションが最適化され、各メンバーが何をいつ報告すべきかを正確に理解します。

コミュニケーションの透明性を高めることで、チームの信頼を築き、協力を促し、結果としてプロジェクトの成功率を高めることができます。

5w1hの構成と特徴

When

"When"の要素は、時間の軸に沿って行動やイベントを位置づける役割を果たします。これにより、プロジェクトやタスクがいつ起こるのか、いつ完了する必要があるのか、そしてその間の進捗状況を追跡する基準点を設定します。"When"は期限を明確にし、タイムマネジメントを強化することで、効率的な計画立案と進行管理を可能にします。

Where

"Where"は活動や問題が発生している場所、またはプロジェクトが実施される場所を特定します。この情報は、物理的な位置だけでなく、より抽象的な「場所」、例えばデジタルスペースや市場セグメントを指す場合もあります。"Where"を理解することで、リソースの配置、ターゲットの特定、または問題解決におけるコンテキストの理解が深まります。

Who

"Who"は、特定のタスクやプロジェクト、問題に関与する人物やグループを特定します。これには、実行者、意思決定者、影響を受ける人々、またはステークホルダーが含まれます。"Who"を明確にすることで、責任と権限を分配し、各人の役割と期待を定義します。コミュニケーションの明確化にも寄与し、プロジェクトや問題解決における個々の貢献を明確にすることができます。

What

"What"は実行するべきタスクや達成すべき目標、または解決が必要な問題の具体的な内容を定義します。これはプロジェクトやタスクの核心をなす部分であり、具体的な行動項目や成果物を特定することを意味します。"What"を明確にすることで、具体的な成果目標が設定され、それに向けた具体的なアクションプランが策定されます。

Why

"Why"は行動やプロジェクトの背後にある動機や理由を探求します。これはタスクやプロジェクトの目的を明確にし、その重要性をチームメンバーやステークホルダーに伝えるために不可欠です。"Why"を理解することで、取り組みの価値を評価し、その取り組みが組織の大きな目標やビジョンにどのように貢献するのかを理解することができます。

How

"How"はタスクや問題解決に対するアプローチやプロセス、具体的な手順を定めます。これにより、目標を達成するための方法論が構築され、タスクが実行可能なアクションに分解されます。"How"はプロセスの効率化や品質管理の基準を確立し、成功に必要なリソース、ツール、技術などを特定します。

5w1hを使用するメリット

問題の核心をつかむ

5W1Hフレームワークを使用することで、プロジェクトや問題のあらゆる面を詳細に検討することが可能になります。たとえば、「Why(なぜ)」を問うことで、ある行動やイベントの背後にある動機や原因を掘り下げることができます。このようにして、問題の表面的な理解を超え、より深い洞察を得ることができます。

誤解を防ぐ 

5W1Hに基づいて情報を整理し共有することで、曖昧さを減らし、プロジェクトのビジョンやタスクの要件をはっきりとさせることができます。例えば、「Who(誰が)」と「What(何を)」を明確にすることで、各チームメンバーの責任と役割をはっきりさせることができます。

これにより、チーム内の信頼を築き、誤解や間違った期待を防ぎ、結果として、全体としての協力と効率を向上させます。

迅速な解決へ導く

問題解決において5W1Hを適用することは、問題の原因の特定から解決策の策定までをスムーズに行うのに役立ちます。具体的には、「How(どうやって)」を詳しく考察することで、実行可能な行動計画を立てることができます。

「When(いつ)」と「Where(どこで)」を特定することで、その計画を時間と空間の軸に沿って配置し、効率的な実行を図ります。

5w1hを使用するデメリット

5W1Hを使う時の難点は、いつも同じ質問の形を使うことで、考えが固まってしまい、新しいアイディアが出にくくなることです。また、全ての質問がその問題に合っているわけではないため、関係ないことに時間を使ってしまうこともあります。

5W1Hは論理的な情報を整理するのにはいいですが、人の気持ちや直感を大事にする時には向いていないことがあります。そのため、感情が大事な場面では、もっと柔らかい考え方が必要になることがあります。

7w2hなどの類似フレームワークとの違い

7w2hとの違い

7W2Hフレームワークは、5W1Hに「Which(どれを)」と「Whom(誰に)」を加えたもので、さらに「How much(いくらで)」の「H」が含まれます。

これにより、選択肢の比較や対象者、コストと数量に関するより詳細な情報が求められます。5W1Hと比較して、7W2Hは、プロジェクトや問題の財務面や数量面をより深く掘り下げることができるため、予算計画や資源管理において有用です。

5w2hとの違い

5W2Hは、基本の5W1Hに「How much(いくらで)」の要素を加えたものです。この追加によって、プロジェクトやタスクのコスト面を考慮する必要が出てきます。

5W1Hが一般的な情報収集に注力しているのに対し、5W2Hはコスト効率や予算配分の視点をもたらします。特に、経済的な観点からの判断が求められるビジネスケースや財務分析において、このフレームワークが役立ちます。

5w3hとの違い

5W3Hは、「How much(いくらで)」「How many(どれくらい)」を5W1Hに追加したもので、量的および質的な分析を含めることができます。

5W1Hが事実や状況の基本的な理解に焦点を当てているのに対して、5W3Hはそれらの事実や状況が持つ量や質、そしてパフォーマンスのレベルにまで踏み込んで考察します。これにより、特定の基準や指標に照らして成果を評価する際に有効です。

6w2hとの違い

6W2Hは、「Whom(誰に)」と「How much(いくらで)」を5W1Hに加えたフレームワークです。

「Whom(誰に)」の追加は、プロジェクトやタスクが対象とする人物やグループを特定することに重点を置いています。一方、「How much(いくらで)」はコストに関する情報を求めるもので、したがって、6W2Hは、5W1Hよりも選択とコストに重きを置き、特に複数の選択肢の中から最適なものを選ぶ際や予算関連の判断をする際に適しています。

ビジネスシーンでの5w1hの使い方と例文

新製品開発プロジェクトの立ち上げ時

例えば、新製品開発プロジェクトを立ち上げる時に、その要件を整理するために以下のような5W1Hの使い方があります。

What(何を): 新製品の概要とその特徴。
Why(なぜ): 市場に新製品を投入する目的と顧客への価値提供。
Who(誰が): 製品開発チーム、マーケティングチーム、サプライチェーンチーム。
When(いつ): 開発スケジュール、マイルストーン、市場投入のタイミング。
Where(どこで): 開発と生産の場所、販売市場。
How(どうやって): 開発から生産、マーケティング、配布に至るプロセス。

営業戦略会議

営業成績が伸び悩んでおり、新しい営業戦略が必要な状況では、以下のような使い方ができます。

What(何を): 売上を伸ばすための新しい戦略とプロモーション。
Why(なぜ): 売上の停滞の理由と新戦略によって目指す成果。
Who(誰が): 戦略を策定する営業チーム、実行する営業代表者。
When(いつ): 戦略の実施開始と評価期間。
Where(どこで): 戦略を展開する地域やセグメント。
How(どうやって): 新しい営業アプローチや顧客エンゲージメントの方法。

サービス改善プログラム

顧客からのフィードバックに基づき、サービス品質を向上させる必要がある場合には、以下のような使い方ができます。

What(何を): 改善が必要なサービスの具体的な項目。
Why(なぜ): サービス改善を行う根本的な理由と改善後の期待効果。
Who(誰が): サービス改善タスクフォース、顧客サービスチーム。
When(いつ): 改善策の実施予定日と効果測定のタイムライン。
Where(どこで): サービス改善を行う対象地域やチャネル。
How(どうやって): 具体的な改善プロセスと顧客フィードバックの取り入れ方。

5w1hを使用する際のポイント

5W1Hを活用する際の主なポイントは、各質問がその特定の状況に適しているかを見極めることです。全ての「W」と「H」が必要とは限らないため、状況に応じて関連する質問に絞り込む必要があります。

また、形式に囚われることなく柔軟性を保ちつつ、答えが適切な深さと関連性を持つように注意することが挙げられます。加えて、このフレームワークはあくまでスタートポイントであり、一度答えを出したからといってそれに固執するのではなく、継続的な評価と状況の変化に応じた調整が必要です。

人材育成のことならストレッチクラウド

ここまで5W1Hとは何かについて説明いたしました。

弊社のストレッチクラウドでは、承認欲求をうまく活かしたマネジメント等、有用なマネジメントができる人材を育てるために、
まず、研修を通して事前に役割理解や役割遂行のための観点付与を行います。

その後、360度評価によって周囲からの期待と満足を可視化し、役割遂行に向けた自己課題は何か/課題を解決するためのアクションプランは何かを明らかにするというワークショップを継続的に実施します。 結果として、マネジメント人材になるための自立的な成長サイクルを実現しています。

ストレッチクラウドの詳細は、以下のサイト・記事で詳しく解説しています。また、承認欲求に関連するリフレクション研修も下記にてご紹介しますので、ご興味あればぜひご確認ください。

▼参考: ストレッチクラウドの詳細はこちら
https://stretch-cloud.lmi.ne.jp/service

まとめ

5W1Hフレームワークは問題を分析したり、決断を下すときに整理された方法で進めるのに役立つ強力な道具です。各「W」と「H」で問題のいろいろな面を明らかにし、どこに情報が足りないかをはっきりさせ、深く理解する手助けをします。

しかし、この道具をうまく使うためには、型にはまらず、状況が変わったら柔軟に対応することが大切です。また、すべての質問が必ずしもすべての場面に合うわけではないので、必要ない情報は省いて、大事な点に目を向けることが必要です。

執筆者:LM編集部
執筆者:LM編集部
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